全体事務局
ロードマップ委員会(正式名称「ハンセン病問題に関する検証会議の提言に基づく再発防止検討会」)の中間報告が厚生労働大臣宛に提出されたことを受け、五六団体連名による厚生労働大臣宛「患者の権利に関する要請書」を六月二五日付で提出しました。
一月二六日付でロードマップ委員会に提出した要請書は、最終的には四八団体連名でしたので、今回、八団体増加したことになります。下垂体患者の会、口唇・口蓋裂友の会、日本ナルコレプシー協会、日本心臓ペースメーカー友の会等の患者団体や、肝炎基本法制定運動を活発に展開している薬害肝炎全国原告団及び弁護団等が新たに戦列に加わりました。なお、前回の要請書には名を連ねたものの、今回は賛同を見合わせるという団体もありますが、基本的には組織決定のタイミングの問題であり、特に反対ということではなさそうです。少しずつではありますが、患者の権利法制化を求める声は着実に浸透しつつあります。
七月一四日には、舛添厚労大臣に対し要請書を直接手渡すことができました。厚労大臣と面談したのは、ロードマップ委員会の委員である藤崎陸安さん(全国ハンセン病療養所入所者協議会)、ロードマップ委員会設置を提言したハンセン病問題検証会議の委員であった神美知宏さん(同)、安心社会実現会議の委員として患者の権利法制化を主張していただいた山口美智子さん(薬害肝炎全国原告団)と、鈴木利廣、八尋光秀各世話人及び私です。ほんとうは賛同団体に広く呼びかけて、様々な立場の方々が患者の権利法制化への思いを厚労大臣に伝える機会にしたかったのですが、東京都議選から衆議院解散という慌ただしい政治情勢の中、面談の日程が確定したのが前日一三日夕方という状況であり、残念ながら広く参加を募るという形はとれませんでした。
私たちは、日本医師会等医療提供者側の委員が多数参加しているロードマップ委員会が患者の権利法制化を提言した意義や、安心社会実現会議報告「安心と活力の日本へ」が基本法制定に関し「2年を目途」としていることを強調し、法制化に向けた作業を早急に開始するよう要請しました。これに対し舛添厚労大臣は、医療安全調査委員会設置法案を例に挙げて、患者側と医療提供者側との合意形成の難しさを強調しつつも、患者の権利法制化に関し、広く議論する場をつくるとの意向を示しました。
舛添大臣の任期は残り僅かではありますが、その間に是非、具体的な進展があることを期待したいと思います。
さて、ロードマップ委員会は本年度も続いています。次回は、中間報告の患者の権利に関する体系について関係機関、関係団体からのヒアリングが予定されており、つくる会事務局長の小林も意見を述べることが求められています。ご都合のつく方は、是非、傍聴をお願いいたします。日時・場所は次のとおりです。
日時 2009年8月28日午前10~12時
場所 霞ヶ関ビル35階東海大学交友館会議室
(東京都千代田区霞が関三-二-五)