権利法NEWS

世話人会の報告

事務局長  小林  洋二

10月5日、中央大学駿河台記念館で世話人会が開催されました。

検討会宛意見書の件

「医療に係る事故事例情報の取扱いに関する検討会」宛の意見書について、小林が提出した意見書案を叩き台として議論が交わされました。

意見書の骨子のは、医療事故報告調査制度(第三者機関)の必要性、医療事故報告義務化の必要性、第三者機関が収集した事故情報は患者の個人情報として取り扱われるべきこと、そして報告奨励のための無過失補償制度の有効性といったところです。それぞれの点について、かなり時間をかけた議論が行われました。

世話人会終了後、その議論に基づいて、事務局で第二案を作成し、世話人の方に送付していますが、特に最後の無過失補償制度をどう位置付けるかという問題については、世話人の間でも様々なイメージの違いがあるようで、かなり突っ込んだ意見が事務局宛に戻ってきています。現在とりまとめ中ですが、一一月一四日の第四回検討会までには提出したいと考えています。

権利法要綱案改訂の件

世話人合宿での議論に基づき、八尋世話人から以下のとおり、改定案が提出されました。

「・ 医療における基本権」の(g)として

「すべての人に対する病気あるいは障害を理由としたあらゆる差別は禁止され、撤廃されなければならない。差別とは権利の平等な享受を破棄し、または損なう効果を有するすべての区別、排除、選別をいう。」

との条文を加えるというものです。

これについても、「全て人は~」といった人を主語とした条文が望ましいという意見や、第二文での差別の定義は条文ではなく解説部分がいいのではないかといった意見が出されました。こういった世話人会の議論を踏まえて、総会に提案する条文案を再検討したいと考えています。

さて、いよいよ第12回総会です。医療被害防止・補償制度の構築に向けて、是非とも多くの会員の方々のご参加をお願いいたします。