権利法NEWS

編集後記

編 集 後 記

ある朝突然に冬になっていました。

・・・そんな印象です。

 

ふと気づけば師走の声を聞く頃なのですね。まさに飛ぶように過ぎた一年でした。歓びや痛みや哀しみ、怒り。今年という年に、この国にこうして在ったことで、多くの経験をさせていただいたように思います。自分らしく生きる、って、何でしょうか。

冒頭の記事として、近藤郁男さんのまさに盟友である加藤良夫弁護士から、追悼文をいただきました。失うことの哀しみに、うなだれていると、島比呂志さんの奥さんが危篤だとの知らせを受けました。彼女は、社会復帰を果たした自宅で、手厚い看護を受けていました。急ぎお見舞いにかけつけた私の手を両手で包むようにして、一時間近く、懸命にお話をされました。生きることの尊さが、胸に迫りました。

その一週間後彼女は八七歳の生涯を終えましたが、亡くなる前の日も、起きあがり、食堂のテーブルの周りを一周したといいます。

命の不思議を大切さを、また思いながら、12月を迎えます。