権利法NEWS

「患者の権利オンブズマン」を読んで

MECON  望月 和子

患者の権利オンブズマンへの関心は、年を追うごとに高まりを見せています。

しかし、権利が侵害されてもどこに相談したら支援、解決されるのか、裁判外支援はお手上げの状況にあります。その様な中で、日本ではじめて「患者の自立支援」を目的としてNPO「患者の権利オンブズマン」が九州福岡に誕生しました。

患者及びその予備軍にとって心強い存在であるこの書は、その設立の経過、人材、システムの確立や、自立支援をした事例報告、得に事例では相談後の動き、相談者の感想等も報告されており、有意義な活動の様子がよく解ります。

さらに諸外国の取り組みについても報告されており、苦情から学ぶ医療のあり方の指標となり得る内容になっています。現在、公的機関の相談窓口の不備が問われている中、NPOの団体として存在することは大変心丈夫です。

これから、活動が、全国各地に広がる為の水先案内役としてさらなる発展をして欲しいと思います。