者の権利法をつくる会事務局長 小林 洋二
いよいよ第九回総会が近づいてきました。
末尾の記事に詳細を載せていますが、11月21日(日)東京駿河台にて開催します。
カルテ開示法制化は先送りになったものの、日本医師会倫理規定あるいは国立大学付属病院ガイドラインによる「自主的開示」が始まりつつあります。従来カルテ開示に極めて消極的だった日本医師会が、法制化に反対しつつも「自主的開示」を行うと宣言せざるを得ない状況に立ち至ったのは、カルテ開示法制化を求める私たちの運動があればこそです。今後の法制化の実現のためにも、また「自主的開示」を本当の患者の権利の実現に繋げていくためにも、さらなる運動が重要です。会員の皆様の知恵を総会の議論に結集して下さい。
そのほか、来年四月から実施予定の介護保険を患者の権利運動の中にどう位置付けていくのかといった議論、福岡で始動した「患者の権利オンブズマン」の報告など、総会メニューは盛り沢山です。多数のご参加をお願いします。
なお総会記念企画「徹底討論!カルテ開示」のディベイターのメンバーが確定しましたのでご紹介します(敬称略)。
カルテ開示積極派
市村公正 (医師・メディオ医療事故オンブズマン)
勝村久司 (医療情報の公開・開示を求める市民の会)
中村道子 (乳がん患者の会ソレイユ)
福地直樹 (弁護士・医療問題弁護団)
カルテ開示消極派
井上一夫 (医療と福祉を考える会)
近藤 誠 (医師・慶応大学放射線科)
辻本育子 (弁護士・九州・山口医療問題研究会)
渡辺優子 (子宮筋腫・内膜症体験者の会「たんぽぽ」)
錚々たる論客が揃いました。消極派には持論と異なる意見を述べていただかねばならないので、大変ストレスの溜まる立場ですが、このメンバーならやってくれるでしょう。積極派も論破するのに苦労するかもしれません。丁々発止の議論が期待できそうです。
また、この企画にはいろいろな立場の医師の方々をゲストとしてお招きし、討論の合間にカルテ開示及びその法制化に対する本音を語っていただくことにしています。現在のところ、「医療記録の開示を進める医師の会」の前納宏章先生、高橋仁志先生、埼玉県保険医協会政策部長の秋元純先生から出席のご返事をいただいています。きっと興味深い話が聞けるのではないでしょうか。
「徹底討論!カルテ開示」をお楽しみに。