権利法NEWS

バックナンバー「174号」

浦瀬さなみ

 自己決定権でいいのではないか。それが安楽死になるか、尊厳死の域でとどまるかは神のみぞ知る、わたしたちに予知できることではない。その点で、引き合いに出したいのが、安楽死の先進国、オランダである。その実態を、三井美奈著、『安楽死の出来る国』(新潮新書)から探ってみたいと思う。帯にこう書かれている。「末期胃がんの元船長、エイズの青年、うつ状態で自殺願望の主婦、全身がんの17歳少女、アルツハイマー病の老女、小脳症の新生児、重度知的障害者、「もう十分に生きた」元上院議員……みんな安楽死で世を去った」。

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